点字図書館とサピエ図書館:点字の本の借り方
点字図書館は、点字の本や、音声で聞く録音図書を、視覚障害のある人などに貸し出す図書館です。本は郵送で届き、点字の郵便物は送料が無料です。日本最大の点字図書館は、東京・高田馬場の日本点字図書館。そして全国の点字図書館の本を探して借りたり、データをダウンロードしたりできるしくみが、サピエ図書館です。
この記事のポイント
- 点字図書館は、点字の本と録音図書(DAISY図書など)を貸し出します。
- 日本点字図書館は1940年、本間一夫が700冊の本から始めた図書館で、視覚障害者向けの図書館として日本最大です。
- サピエ図書館は、全国の施設がつくった点字・録音図書の、日本最大のデータベースです。利用には登録が必要です。
- 点字だけの郵便物は無料で送れます。指定を受けた施設と視覚障害のある人のあいだの録音物なども無料です。
日本点字図書館
日本点字図書館(略称「日点」)は、東京都新宿区高田馬場にある点字図書館です。
| 年 | できごと |
|---|---|
| 1940年 | 11月10日、北海道増毛町出身の本間一夫が「日本盲人図書館」として東京・雑司ヶ谷に創設。蔵書は700冊 |
| 1945年 | 戦災で図書館の建物が焼失。貸し出しは疎開先で続ける |
| 1948年 | 焼け跡に仮の建物で再出発し、「日本点字図書館」に改称 |
| 1954年 | 厚生省の委託で点字図書の製作・貸し出しを始める |
| 1961年 | 録音図書の製作・貸し出しを始める |
| 1999年 | デジタル録音図書(DAISY図書)の製作・貸し出しを始める |
戦争で建物を失っても貸し出しを止めなかったこの図書館は、今では視覚障害者向けの図書館として日本最大です(ウィキペディア「日本点字図書館」)。
サピエ図書館とは
サピエは、視覚障害のある人などに点字やDAISYのデータを届ける情報ネットワークです。システムを日本点字図書館が管理し、NPO法人全国視覚障害者情報提供施設協会(全視情協)が運営しています。名前は、ラテン語で「知恵」を意味する「サピエンティア」から来ています。
- 始まり:1988年に日本IBMが社会貢献として始めた「IBMてんやく広場」がもとになり、名前を変えながら発展して、2010年4月から「サピエ」として運用されています。
- サピエ図書館:全国の会員施設・団体がつくったり持っていたりする資料の目録と、点字・音声図書の出版目録からなる、点字図書や録音図書の日本最大のデータベースです。点字データやDAISYデータを探すことができます。
- 利用:サービスを使うには登録が必要です。条件や手続きは、サピエの公式サイトで確認できます。
点字の郵便は無料
点字の本が郵送で届くのは、郵便制度が支えているからです。日本郵便によると、点字だけを内容とする郵便物は無料で送れます。さらに、視覚障害のある人や、日本郵便の指定を受けた施設は、視覚障害のある人のための録音物なども無料で送ることができます(日本郵便「盲人用郵便物」)。指定を受けた施設の一覧には、点字図書館も含まれています。
点字の本を借りるには
- お住まいの地域の点字図書館に相談する。 視覚障害のある人や、目で読むことが難しい人が利用者として登録し、読みたい本を伝えます。
- サピエ図書館で探す。 登録すれば、全国の点字図書や録音図書を探し、データを使うことができます。
- 郵送で受け取り、郵送で返す。 点字の本や録音図書は郵便で届きます。
細かい条件は図書館ごとに違うので、まずは最寄りの点字図書館に問い合わせるのが確実です。
点字の本はなぜ大きいのか
点字は1マスが大きく、厚い紙に点を盛り上げて書くため、同じ内容でも本はかなり大きく、重くなります。そのため、点字の本は何冊にも分けて作られることがよくあります。デジタルの点字データなら、点字ディスプレイで読むこともできます。
よくある質問
点字図書館はだれでも利用できますか?
主な利用者は、視覚障害のある人や、目で読むことが難しい人です。登録の条件は図書館によって違うので、利用したい図書館に確認してください。
サピエ図書館は無料ですか?
サピエの利用には登録が必要です。費用や条件は、サピエの公式サイトや最寄りの点字図書館で確認してください。
点字の本を送るのにお金はかかりますか?
点字だけを内容とする郵便物は、日本郵便の制度で無料です。
点字の読み方がわからなくても本を借りられますか?
録音図書(DAISY図書など)なら、点字が読めなくても音声で読書できます。点字を読めるようになりたい人は、点字の読み方から始めてみてください。「ほん」は点字で ⠮⠴ と書きます。
