点字の読み方:6つの点から五十音へ

点字は、指先で点の並んだ行を左から右へなぞり、6つの点のマスを1つずつ文字として読み取ります。点の番号は左の列が上から1・2・3、右の列が4・5・6。日本語の点字では、「あ」は1の点(⠁)、「い」は1・2の点(⠃)、「う」は1・4の点(⠉)です。

点字を読むには、2つのことが必要です。決まりを知ること(これはすぐ覚えられます)と、それを指で読み取ること(こちらは練習が必要です)。この記事では両方を順番に説明します。

この記事のポイント

  • 点字は左から右へ、マスごとに、指の腹で読みます。
  • 母音の5文字を覚えれば、ほかの行は母音+子音の点で読めます。
  • 濁音・拗音・数字・アルファベットは、前に置く記号で見分けます。
  • ことばの区切りは1マスの空白(分かち書き)。ことばは発音どおりに書かれています。
  • 決まりは数日で覚えられますが、指ですらすら読むには数か月の練習が必要です。

ステップ1:マスと点の番号

点字の1文字は、6つの点の決まった位置でできています。

位置 番号
左上 1
左の真ん中 2
左下 3
右上 4
右の真ん中 5
右下 6

文字は、盛り上がっている点の番号で説明されます。どの一覧表も教材も先生もこの番号を使うので、最初に覚えましょう。

ステップ2:母音の5文字

日本語の点字の土台は、あ・い・う・え・おの5文字です。どれもマスの上半分、1・2・4の点だけでできています。

かな 点字
あ ⠁
い ⠃
う ⠉
え ⠋
お ⠊

ステップ3:行ごとのルール

か行からら行までは、母音の形に子音の点を足した形です。母音がわかれば、子音の点を見るだけで行がわかります。

行 足す点 例
か行 6の点 か ⠡
さ行 5・6の点 さ ⠱
た行 3・5の点 た ⠕
な行 3の点 な ⠅
は行 3・6の点 は ⠥
ま行 3・5・6の点 ま ⠵
ら行 5の点 ら ⠑

や行、わ行、「ん」は特別な形なので、個別に覚えます。五十音の全体は点字一覧表で確認できます。

ステップ4:前に置く記号

いくつかのマスは、それだけでは文字になりません。次のマスの読み方を変える記号です。

記号 点字 意味
濁音符 ⠐ 次のかなが濁音(が・ざ・だ・ば)
半濁音符 ⠠ 次のかなが半濁音(ぱ行)
拗音符 ⠈ 拗音(きゃ・しゅ・ちょ など)
数符 ⠼ 続くマスが数字
外字符 ⠰ 続くマスがアルファベット

たとえば「がっこう」は、濁音符と「か」、促音の「っ」、「こ」、長音の「ー」で ⠐⠡⠂⠪⠒。「2026」は数符と数字で ⠼⠃⠚⠃⠋ です。

ステップ5:分かち書きと発音どおりの表記

点字には漢字がないので、意味のまとまりがわかるように、文節ごとに1マスあけて書きます。また、ことばは発音どおりに書かれています。

  • 助詞の「は」「へ」は「わ」「え」と書かれています。「こんにちは」は ⠪⠴⠇⠗⠄。
  • 「とうきょう」のような長音は「ー」で書かれています。「とーきょー」は ⠞⠒⠈⠪⠒。
  • 句点(。)のあとは2マス、読点(、)のあとは1マスあいています。

ステップ6:指で読む

ここが時間のかかる部分で、少しのコツで結果が大きく変わります。

指先ではなく、指の腹で。 人さし指の腹にはマス全体が収まるので、なぞり回さずに一度で形がわかります。

止まらずに、軽く動かす。 触覚は、皮膚と表面のあいだの動きによく反応します。指を動かす場合と、指を止めて点字のほうを動かす場合を比べた研究では、どちらも同じくらい形を見分けられました。大切なのは相対的な動きです。指を止めて強く押しつけると、かえって形がぼやけます。

両手を使う。 慣れた読み手は、片手で読みながらもう片方の手で行を追ったり、片手で行の終わりを読むあいだにもう片方で次の行の始まりを探したりします。はじめは片手で、慣れてから両手にするのが一般的です。

行を見失わない。 はじめのうちは、行を飛ばしてしまうことがよくあります。もう片方の手で行をたどると防げます。

点字を読む速さは?

英語の点字を読む経験豊富な成人の視覚障害者を対象にした研究では、読む速さの中央値は1分間に124語、範囲は24〜232語でした。英語での測定なので、日本語の点字の目安としては大まかな参考です。

学び始めの人との比較もあります。点字の先生や特別支援教育を学ぶ学生など、目の見える成人29人が9か月の触読講座を受け、毎日10〜30分練習したところ、最後の速さは平均で1分間に6.2語、範囲は0〜17語でした。

これはやる気をそぐための数字ではありません。決まりを知ることと指で読むことは別の力で、後者はほかの体の技術と同じく、時間をかけて育つことを示しています。

目で読んでもいいの?

かまいません。点字を教えたり、家族を支えたりする目の見える人の多くは、点字を目で読みます。早く覚えられ、確認にも役立ちます。ただし、指の練習にはなりません。指で読めるようになりたいなら、最初から目を閉じて練習しましょう。

読むときと書くときは左右が逆

点字器(点字盤)で手書きするときは、紙の裏から点を打ちます。紙を裏返すと左右が入れ替わるので、書くときは右から左へ、左右反対の形で打ちます。読むときは表にして、いつもどおり左から右へ読みます。最初はとまどうポイントなので、読みと書きは別々に練習するのがおすすめです。

よくある質問

点字は左から右へ読みますか?

はい。どの言語の点字も左から右へ読みます。アラビア語やヘブライ語のように、ふつうの文字が右から左の言語でも同じです。

点字はどの指で読みますか?

ふつうは人さし指の腹で、片手または両手で読みます。慣れた読み手の多くは両手を使います。

点字はどれくらいで読めるようになりますか?

決まりは数日から2週間ほどで覚えられます。指ですらすら読むには、数か月の継続的な練習が必要で、速さには個人差があります。

点字の練習には何が必要ですか?

決まりを覚えるだけなら、一覧表やアプリで十分です。指の練習には、点字の本やカード、ラベル、あるいは点字器で自分で打った点字など、触れる教材が必要です。

漢字は点字でどう読みますか?

ふつうの点字には漢字がなく、ことばは読み方どおりのかなで書かれています。前後の文脈から意味を読み取ります。